85回薬剤師国家試験問16
85回薬剤師国家試験 問16
次の有機溶媒に関する次の記述の正誤を判定してみよう。
a クロロホルムは比重が1より大きいので、その10mLを水10mLと混ぜてよく振り、放置すると下層に分離する。
b ベンゼンは比重が1より小さいので、その10mLを水10mLと混ぜてよく振り放置すると上層に分離する。
c エタノールは比重が1より小さいので、その10mLを水10mLと混ぜてよく振り、放置すると上層に分離する。
d ジエチルエーテルは比重が1より小さいので、その10mLを水10 mLと混ぜてよく振り、放置すると上層に分離する。
e アセトンは比重が1より大きいので、その10mLを水10mLと混ぜてよく振り、放置すると下層に分離する。
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85回薬剤師国家試験 問16 解答解説
◆ aについて
a 〇 クロロホルムは比重が1より大きいので、その10 mLを水10 mLと混ぜてよく振り、放置すると下層に分離する。
水の比重は約1.0である。
クロロホルムは比重が約1.49であるので、水と混ぜると下層に分離する。
◆ bについて
b 〇 ベンゼンは比重が1より小さいので、その10 mLを水10 mLと混ぜてよく振り放置すると上層に分離する。
ベンゼンは比重が約0.88であるので、水と混ぜると上層に分離する。
◆ cについて
c × エタノールは比重が1より小さいので、その10 mLを水10 mLと混ぜてよく振り、放置すると上層に分離する。
エタノールは親水性の官能基である−OH基を持ち、水分子と強い水素結合を形成し、かつ、疎水性の炭化水素基が小さいので、水と混ざり合う。
◆ dについて
d 〇 ジエチルエーテルは比重が1より小さいので、その10 mLを水10 mLと混ぜてよく振り、放置すると上層に分離する。
ジエチルエーテルは比重が約0.71であるので、水と混ぜると上層に分離する。
ジエチルエーテルは構造中に非共有電子対を有する酸素原子があり、水分子とO:…HOの形で水素結合を形成できるが、エーテルの両側にエチル基が存在するため、全体として極性が小さい物質である。
そのため、ジエチルエーテルは極性が大きい水とは混ざり合わない。
◆ eについて
e × アセトンは比重が1より大きいので、その10 mLを水10 mLと混ぜてよく振り、放置すると下層に分離する。
アセトン(CH3COCH3)はカルボニル基を有しH2O分子と、 C=O:…HO の形で水素結合を形成し、かつ、疎水性の炭化水素基が小さいので、水と混ざり合う。