摂取量を増やすことを目指す栄養素として目標量が設定されているもの 111回薬剤師国家試験問19の解説
111回薬剤師国家試験 問19
「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」において、摂取量を増やすことを目指す栄養素として目標量が設定されているのはどれか。1つ選びなさい。
1 ナイアシン
2 ビオチン
3 カリウム
4 ナトリウム
5 リン
111回薬剤師国家試験 問19 解答解説
「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」において、
摂取量を増やすことを目指す栄養素として目標量が設定されているのは、
選択肢2のカリウムです。

食事摂取基準における目標量は、生活習慣病の発症予防を目的として設定される指標です。
詳しくは「食事摂取基準における目標量とは」で解説しています。
以下で各選択肢の解説をします。
1 ナイアシン
ナイアシンは水溶性ビタミンの一種です。
食事摂取基準では、ナイアシンには主に推奨量や耐容上限量が設定されます。
生活習慣病予防のために「摂取量を増やすことを目指す目標量」が設定されている栄養素ではありません。
したがって誤りです。
2 ビオチン
ビオチンも水溶性ビタミンの一種です。
ビオチンは通常の食生活で欠乏しにくく、食事摂取基準では目安量が設定されます。
生活習慣病予防を目的として摂取量を増やす目標量が設定されているわけではありません。
したがって誤りです。
3 カリウム
カリウムは、ナトリウムの排泄を促進し、血圧の調節に関与します。
特に、日本人では食塩摂取量が多くなりやすいため、
高血圧予防の観点からカリウム摂取量を増やすことが推奨されます。
そのため、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、
カリウムに対して摂取量を増やす方向の目標量が設定されています。
したがって、カリウムが本問の正答です。
4 ナトリウム
ナトリウムは、食塩として過剰摂取されやすい栄養素です。
ナトリウムの過剰摂取は高血圧のリスクとなるため、
食事摂取基準では摂取量を減らすことを目指して目標量が設定されています。
「増やすことを目指す」栄養素ではないため、誤りです。
5 リン
リンは骨や歯の構成成分であり、エネルギー代謝にも関与します。
しかし、通常の食生活では不足よりも過剰摂取が問題となることがあり、カリウムのように生活習慣病予防のために摂取量を増やす目標量が設定されている栄養素ではありません。
したがって誤りです。