ADP P2Y12受容体を遮断して、血小板凝集を抑制する薬 111回薬剤師国家試験問34の解説
111回薬剤師国家試験 問34
ADP P2Y12受容体を遮断して、血小板凝集を抑制するのはどれか。1つ選びなさい。
1 ジピリダモール
2 オザグレル
3 ベラプロスト
4 プラスグレル
5 サルポグレラート
111回薬剤師国家試験 問34 解答解説
ADP P2Y12受容体を遮断して、
血小板凝集を抑制するのは、選択肢4のプラスグレルです。

プラスグレルは、血小板凝集を抑制する抗血小板薬です。
以下でプラスグレルの作用について解説します。
プラスグレルはプロドラッグ
プラスグレルそのものが直接作用するのではなく、
体内で活性代謝物に変換されてから作用します。
標的は血小板のADP P2Y12受容体
血小板が活性化されると、ADPが放出されます。
このADPが血小板表面の P2Y12受容体に結合すると、
さらに血小板が活性化され、血小板凝集が進みます。
プラスグレルの活性代謝物は、
血小板表面に存在する ADP P2Y12受容体を選択的かつ不可逆的に遮断することで、
血小板活性化を抑え、血小板凝集を抑制します。
以下で各選択肢について解説します。
1 ジピリダモール
ジピリダモールは、
主に ホスホジエステラーゼ阻害作用や アデノシン取り込み阻害作用により、
血小板内のcAMPを増加させて血小板凝集を抑制します。
ADP P2Y12受容体遮断薬ではありません。
2 オザグレル
オザグレルは トロンボキサンA2合成酵素阻害薬です。
トロンボキサンA2の産生を抑えることで、血小板凝集や血管収縮を抑制します。
ADP P2Y12受容体遮断薬ではありません。
3 ベラプロスト
ベラプロストは プロスタサイクリン(PGI2)の誘導体です。
血小板および血管平滑筋のプロスタサイクリン受容体を刺激して、
アデニル酸シクラーゼを活性化し、細胞内cAMP濃度を上昇させます。
その結果、血小板凝集抑制作用と血管拡張作用を示します。
ADP P2Y12受容体遮断薬ではありません。
5 サルポグレラート
サルポグレラートは セロトニン5-HT2受容体遮断薬です。
セロトニンによる血小板凝集や血管収縮を抑制します。
ADP P2Y12受容体遮断薬ではありません。