親油性の抗酸化剤 111回薬剤師国家試験問49の解説
111回薬剤師国家試験 問49
親油性の抗酸化剤はどれか。1つ選びなさい。
1 アスコルビン酸
2 亜硫酸水素ナトリウム
3 エデト酸(EDTA)ナトリウム
4 チオ硫酸ナトリウム
5 α-トコフェロール
α-トコフェロールはビタミンEの一種です。
ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、α-トコフェロールも親油性です。
ビタミンEには還元作用があり、
「自分が酸化されることで他の成分の酸化を防ぐ」ことで、抗酸化剤として働きます。
油脂や脂溶性成分は酸化されると、変色、異臭、分解などを起こすことがあります。
α-トコフェロールは、
油脂や脂溶性成分の酸化を防ぐ目的で使われるため、
親油性の抗酸化剤に分類されます。
特に、油性基剤や脂溶性薬物を含む製剤では、
酸化による品質低下を防ぐために用いられます。
したがって、
α-トコフェロール=ビタミンE=脂溶性ビタミン=親油性抗酸化剤
となり、これが正解です。
以下では他の選択肢について解説します。
1 アスコルビン酸
アスコルビン酸はビタミンCです。
ビタミンCは水溶性ビタミンなので、水溶性抗酸化剤に分類されます。
ビタミンCには還元作用があるので抗酸化剤として用いられます。
2 亜硫酸水素ナトリウム
亜硫酸水素ナトリウムは、還元性をもつ水溶性物質です。
水溶性の抗酸化剤として用いられます。
3 エデト酸ナトリウム
エデト酸ナトリウム、つまり EDTAナトリウムは、水溶性のキレート剤です。
キレート剤とは、金属イオンを捕まえる物質です。
製剤中に微量の金属イオン、例えば鉄イオンや銅イオンが存在すると、酸化反応が進みやすくなることがあります。
EDTAはこれらの金属イオンを捕まえることで、酸化の進行を抑える働きをするので、
酸化防止剤として用いられています。
4 チオ硫酸ナトリウム
チオ硫酸ナトリウムは、還元性をもつ水溶性物質です。
水溶性の抗酸化剤として用いられます。
