2型糖尿病合併の統合失調症患者に使用できる統合失調症治療薬 111回薬剤師国家試験問56の解説

111回薬剤師国家試験 問56
2型糖尿病を合併している統合失調症患者に対して、
使用できる統合失調症治療薬はどれか。1つ選びなさい。
1 セルトラリン塩酸塩
2 オランザピン
3 クロミプラミン塩酸塩
4 ミルナシプラン塩酸塩
5 ルラシドン塩酸塩

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111回薬剤師国家試験 問56 解答解説

 

2型糖尿病を合併している統合失調症患者に対して、
使用できる統合失調症治療薬は、
選択肢5ルラシドン塩酸塩です。

 

111回薬剤師国家試験問56の解説 2型糖尿病合併に使用できる統合失調症治療薬

 

以下で解説します。

 

ルラシドン塩酸塩(商品名ラツーダ)は、
SDA(セロトニン・ドパミン拮抗薬)に分類される非定型抗精神病薬です。
ルラシドン塩酸塩は、ドパミンD2遮断作用、セロトニン5-HT2A遮断作用、
5-HT7遮断作用、セロトニン5-HT1A部分作動作用を併せ持つ
ルラシドン塩酸塩の主な適応は、
統合失調症、双極性障害におけるうつ症状の改善です。
ルラシドン塩酸塩は、糖尿病の患者に投与禁忌ではないので、
糖尿病を合併している統合失調症患者に対して使用できます。

 

ただし、ルラシドン塩酸塩は、副作用として血糖値が上昇することがあります。
よって、糖尿病患者にも使用可能ですが、血糖管理に注意して使う薬ではあります。

 

以下では他の選択肢について解説します。

1 セルトラリン塩酸塩

セルトラリン塩酸塩(商品名ジェイゾロフト)は、
選択的セロトニン再取り込み阻害薬:SSRIです。
主な適応は、うつ病・うつ状態、パニック障害、外傷後ストレス障害など

 

2 オランザピン

オランザピン(商品名ジプレキサ)は 、
MARTA(Multi-Acting Receptor-Targeted Antipsychotics)
に分類される非定型抗精神病薬です。
日本語では、多元受容体標的化抗精神病薬などと説明されます。
オランザピンの主な適応は、
統合失調症、双極性障害における躁症状・うつ症状、制吐補助などです。

 

オランザピンは糖代謝異常を起こしやすい薬剤です。
副作用として、著しい血糖値上昇、
糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡などが報告されており、
糖尿病の患者および糖尿病の既往歴のある患者には投与禁忌とされています。

3 クロミプラミン塩酸塩

クロミプラミン塩酸塩(商品名アナフラニール)は、
三環系抗うつ薬です。
セロトニンやノルアドレナリンの再取り込み阻害作用を示します。
クロミプラミン塩酸塩の主な適応は、
・精神科領域におけるうつ病・うつ状態
・遺尿症
・ナルコレプシーに伴う情動脱力発作
です。

 

4 ミルナシプラン塩酸塩

ミルナシプラン塩酸塩(商品名トレドミン)は、
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬:SNRIです。
主な適応はうつ病・うつ状態です。

 

 

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