医薬品医療機器等法で薬剤師でなければならないとされているのは 111回薬剤師国家試験問71の解説
111回薬剤師国家試験 問71
医薬品医療機器等法で薬剤師でなければならないとされているのはどれか。
1つ選びなさい。
1 薬局の管理者
2 薬局の開設者
3 医薬品製造販売業者の安全管理責任者
4 医薬品製造販売業者の品質保証責任者
5 医薬品製造販売業者の医薬情報担当者
111回薬剤師国家試験 問71 解答解説
医薬品医療機器等法で薬剤師でなければならないとされているのは、
選択肢1の薬局の管理者です。

以下で解説します。
医薬品医療機器等法第7条では、薬局開設者が薬剤師でない場合、
「その薬局で薬事に関する実務に従事する薬剤師のうちから薬局の管理者を指定して、
実地に管理させなければならない」とされています。
したがって、薬局の管理者は薬剤師でなければなりません。
薬機法でいう「薬局の管理者」は、実務上よくいう「管理薬剤師」のことです。
以下では他の選択肢について解説します。
2 薬局の開設者
薬局の開設者は、薬剤師でなくてもよいです。
薬局の開設者とは、薬局の許可を受けて薬局を運営する主体です。
個人の場合もありますが、法人が薬局を開設することもあります。
3 医薬品製造販売業者の安全管理責任者
医薬品製造販売業者の安全管理責任者は、薬剤師でなければならないとは限りません。
医薬品・医療機器・化粧品などの製造販売業者には、
販売開始後に製品の安全管理情報を収集・評価し、
必要な措置を講じるために遵守すべき
「製造販売後安全管理の基準」(Good Vigilance Practice)に基づき、
製造販売後の安全管理を行う体制が必要です。
医薬品製造販売業者の安全管理責任者はGVPに関する責任者で、
市販後の医薬品の副作用情報や安全性情報を収集・検討し、
必要に応じて情報提供や安全確保措置につなげる役割を担います。
医薬品製造販売業者の安全管理責任者は、
「薬剤師でなければならない」という限定はなく、
安全管理業務を適正に行うための能力・経験・独立性などが問題になります。
4 医薬品製造販売業者の品質保証責任者
医薬品製造販売業者の品質保証責任者は、薬剤師でなければならないとは限りません。
「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令」
(Good Quality Practice省令) を遵守するために、
医薬品製造販売業者は品質保証部門の責任者として「品質保証責任者」を選任します。
品質保証責任者はGQP省令に関する責任者で、
製造販売する医薬品の品質を保証するための業務を担当します。
製造所で適切に製造管理・品質管理が行われているか、
出荷判定や品質情報への対応が適切か、回収判断への関与など、
品質管理体制に関わる責任者です。
医薬品製造販売業者の品質保証責任者は、「薬剤師でなければならない」という限定はありません。
5 医薬品製造販売業者の医薬情報担当者
医薬情報担当者、いわゆるMR (Medical Representatives)は、
薬剤師でなければならないわけではありません。
MRは、医療関係者に対して医薬品情報を提供し、
また医療現場から安全性情報などを収集して企業に報告する職種です。
MRに薬剤師資格は必須ではありません。
医薬品製造販売業者の総括製造販売責任者は原則薬剤師
医薬品製造販売業者の総括製造販売責任者は、
製造販売業者に置かれる「三役」の一つです。

医薬品製造販売業者の総括製造販売責任者は、原則として薬剤師です。
品質保証責任者・安全管理責任者は、薬剤師限定ではありません。
薬機法第17条では、医薬品の製造販売業者は、
医薬品の品質管理および製造販売後安全管理を行わせるために、
薬剤師を置かなければならないとされています。
これが、いわゆる総括製造販売責任者です。
ただし、一定の場合に総括製造販売責任者として
薬剤師以外の技術者を置く例外的運用もあり、
その場合は補佐薬剤師を置くなどの措置が求められます。