インドールのモノ臭素化反応で生じるカチオン中間体 111回薬剤師国家試験問101の解説
111回薬剤師国家試験 問101
インドールのモノ臭素化反応において、
主生成物Aが得られる過程で生じるカチオン中間体として、
適切なのはどれか。1つ選びなさい。

111回薬剤師国家試験 問101
インドールのモノ臭素化反応において、
主生成物Aが得られる過程で生じるカチオン中間体として、
適切なのは、選択肢2です。

インドールの求電子置換反応に関する問題です。
芳香族化合物の求電子置換反応の機構については
下記のリンク先のページで解説していますので、
参考にしてみてください。
芳香族化合物の求電子置換反応の反応機構 89回問5c
本問の反応について以下で解説します。
インドールの求電子置換反応は3位で起こりやすい
インドールは電子豊富な芳香族複素環であり、求電子置換反応では一般に3位が最も反応しやすい構造です。
インドールのモノ臭素化では、Br2から生じる求電子種 Br+に相当する部分が3位を求電子攻撃します。
なぜ3位が優先されるのか
3位の炭素がBrと結合すると、
その炭素は一時的にsp3炭素となり、五員環の芳香族性が失われます。
このとき正電荷は、隣接する2位の炭素に現れます。
3位が求電子攻撃を受けた場合、
ベンゼン環の芳香族性を保ったままカチオン中間体を形成できます。
一方、2位が求電子攻撃されると、
正電荷を安定化する共鳴構造の一部でベンゼン環の芳香族性まで失われやすく、
中間体の安定性が低くなります。
したがって、3位が求電子攻撃された時の中間体の方が安定なので、
3位臭素化が主反応になると考えられます。
